結論から言うと、AIスクールの途中解約・返金は次の点で扱いが変わります。「契約から8日以内かどうか」と「スクールが特定商取引法上の対象になっているかどうか」です。
多くのオンライン型AIスクールは、契約書面を受け取ってから8日以内であれば無条件でクーリングオフができます。8日を過ぎたあとも、法律で定められた範囲であれば中途解約自体は可能です。
ただし、具体的な解約手数料や返金の条件はスクールごとに異なります。そのため、契約前に各スクールの「特定商取引法に基づく表記」を必ず確認する必要があります。
クーリングオフと中途解約は別の制度
まず整理しておきたいのが、「クーリングオフ」と「中途解約」は別の制度だという点です。
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クーリングオフ:契約書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、理由を問わず無条件で契約を解除できる制度です。
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中途解約:クーリングオフの期間が過ぎたあとでも、契約期間中であれば理由を問わずいつでも解約できる制度です。
ただし、すでに受けたサービスの対価や、法令で定められた上限の範囲内の解約手数料を支払う必要があります。
これらは消費者庁が案内する特定商取引法の「特定継続的役務提供」という枠組みに基づくものです。対象となるには、契約金額が5万円を超えることが条件です。契約期間が2ヶ月を超えることも条件です。
AIスクールは対象になるのか
特定継続的役務提供には、法律で定められた業種区分があります。エステティック・語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室などです。
AIスクールそのものを直接指す区分はありません。ただし、パソコンやソフトウェアの操作方法・活用スキルを教える内容が中心の場合があります。
その場合、「パソコン教室」の区分に該当すると考えられるケースがあります。
パソコン教室区分に該当する場合、消費者庁の案内では以下のような取り扱いになります。
出典:同上
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象となる条件 | 契約金額5万円超・契約期間2ヶ月超 |
| クーリングオフ期間 | 契約書面受領から8日以内 |
| 中途解約の可否 | クーリングオフ後も契約期間中はいつでも可能 |
| 解約手数料の上限(役務提供開始後) | 未使用サービス料金の20%または5万円のいずれか低い額 |
一方で、この枠組みの対象外となる場合があります。契約金額が5万円以下だったり、内容がパソコン教室に該当しないと判断されたりする場合です。
その場合、返金の可否はスクールごとの独自規定に委ねられます。独自規定とは、利用規約・特定商取引法に基づく表記です。
実際にどちらに該当するかは契約内容次第のため、断定はできません。必ず申し込み前に、対象スクールの「特定商取引法に基づく表記」ページで解約・返金条件を確認してください。
「0円」「格安」スクールは対象外になることがある
「0円」「完全無料」を謳うスクールもあります。
こうしたスクールは、特定継続的役務提供の対象となる「契約金額5万円超」の要件を満たさないことがあります。
その場合、クーリングオフや中途解約権のルールが及ばない可能性があります。
出典:同上
無料スクールの中には、受講料自体は無料としつつ、一定条件下で費用を請求する規約になっている例も報告されています。
出典:0円スクールは違約金が無いって本当?|CloudInt
「無料だから安心」と決めつけず、総額や途中退会時の条件を契約前に確認しましょう。
契約前に確認しておきたいチェックポイント
トラブルを避けるために、契約前に次の点を確認しておきましょう。
- 契約金額と契約期間:5万円超・2ヶ月超かどうかで、法律上の中途解約権の対象になるかが変わります。
- クーリングオフ期間の記載があるか:契約書面に「クーリングオフ」に関する記載があるかを確認します。
- 解約手数料の計算方法:役務提供前後で手数料の上限が異なります。そのため、いつ解約すると負担が大きくなるのかを事前に把握しておきます。
- 独自の返金保証制度の有無:法律上の中途解約権とは別に、スクール独自の全額返金保証を用意している場合があります。受講開始から◯日以内などの保証です。適用条件として、期間・利用状況などを確認しましょう。
- 分割払い・ローンを利用する場合の扱い:クレジット契約を組んでいる場合、解約時の残債の扱いが別途発生することがあります。そのため、契約前に確認しておくと安心です。
まとめ
AIスクールの途中解約・返金は、法律上の枠組みが土台にあります。「契約から8日以内ならクーリングオフ」「8日を過ぎても契約期間中は中途解約が可能」という枠組みです。
ただし、具体的な条件はスクールが特定継続的役務提供に該当するかどうかで変わります。該当区分はパソコン教室区分などです。各スクールの規定によっても変わります。
高額な講座ほど「解約したいのに条件がわからず困る」という事態になりやすいです。そのため、申し込み前には次の対応をおすすめします。
各スクールの特定商取引法に基づく表記を必ず確認します。疑問点は無料相談などの場でスクール側に直接質問しておきます。
なお、高額な契約に踏み切る前に、まずは無料で使える生成AIツールを一通り触ってみます。そうして自分がどこでつまずくのかを把握しておきます。
そうすると、そもそもスクールが必要かどうかの判断もしやすくなります。