結論から言うと、リスキリングの補助金は、個人でも使えます。

ただし、個人が自分で補助金を申請する仕組みではありません。

経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、補助金は講座を提供する事業者に支払われます。

個人は、その事業者の講座を受けることで、受講料の負担が軽くなります。

対象は、在職中で、勤め先を変える転職を目指している人です。

出典:転職をご検討の方|リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(2026年10月20日確認)

この記事では、対象者の条件と補助額、申し込みの流れを整理します。

教育訓練給付金との違いもあわせて紹介します。

補助の仕組みと金額

この事業では、個人は事業者から次の3つのサービスをまとめて受けます。

サービス 内容 費用
キャリア相談 専門家とキャリアの棚卸しや目標の設定を行い、講座を選ぶ 無料
リスキリング 相談の結果をふまえて講座を受ける 補助で負担が軽くなる
転職支援 転職に向けた伴走支援や職業紹介を受ける 無料

出典:同上

補助の金額は、次の2段階です。

段階 条件 補助の額
1段階目 講座の受講を修了する 受講費用(税別)の1/2相当額(上限40万円)
2段階目 講座を経て転職し、転職先で1年間続けて働く 追加で受講費用(税別)の1/5相当額(上限16万円)

出典:同上

2つを合わせると、上限は56万円です。

2段階目の「転職」は、この事業で行う職業紹介などを通じた転職を指します。

自分で見つけた会社への転職が当たるかは、申し込む前に事業者に確かめましょう。

個人で使うときの条件

公式サイトでは、次の両方に当たる人が対象とされています。

  • 在職者であること:サービスへの登録時と、キャリア相談の初回面談の時点で働いている
  • 転職を目指していること:雇用主が変わる転職を目指している

出典:同上

いまの会社の中で部署を変えるだけでは、勤め先を変える転職には当たりません。

個人事業主は対象になる?

公式サイトの条件は「在職者」で、個人事業主が当たるかは書かれていません。

講座を提供する事業者の中には、自営業の人を対象外と案内しているところがあります。

たとえばPython Winnerでは、公務員と自営業の人は受講料の返還の対象外です。

出典:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業|Python Winner(2026年10月20日確認)

ほかの事業者を使う場合も、個人事業主が対象かを申し込む前に確認しましょう。

申し込みまでの流れ

  1. 補助事業者を探す:公式サイトの検索ページで、受けたい講座を出している事業者を探します。
  2. 事業者のサイトから申し込む:講座の詳細を見て、事業者のサイトから申し込みや問い合わせをします。
  3. キャリア相談を受ける:事業者の専門家と相談し、受ける講座を決めます。
  4. 講座を受けて修了する:修了すると、1段階目の補助の対象になります。

出典:転職をご検討の方|リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

受講料がいくら軽くなるかは、事業者によって異なります。

教育訓練給付金との違い

学び直しの費用を軽くする制度には、厚生労働省の教育訓練給付金もあります。

項目 リスキリング支援事業 教育訓練給付金
所管 経済産業省 厚生労働省
補助・給付を受け取る人 講座を提供する事業者 受講した本人
主な条件 在職中で、勤め先を変える転職を目指している 雇用保険の加入期間などの条件を満たす
手続きの窓口 講座を提供する事業者 ハローワーク

出典:転職をご検討の方|リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業・一般教育訓練給付金のご案内|厚生労働省(2026年10月20日確認)

転職を考えていない人は、リスキリング支援事業の対象に当たりません。

その場合は、教育訓練給付金の対象講座を探すのが現実的です。

手続きの流れは、「教育訓練給付金の申請方法」で解説しています。

AIスクールで使う場合の例:Python Winner

AIやデータ分析の講座では、Python Winnerの全5講座がこの事業の対象です。

講座 受講料(税込) 修了時の返還額 転職して1年後の返還額
データ分析ビジネスマスター 211,200円 96,000円 38,400円
Pythonマスター 297,000円 135,000円 54,000円
AI・機械学習マスター 369,600円 168,000円 67,200円
データアナリスト 369,600円 168,000円 67,200円
データ分析マスター 484,000円 220,000円 88,000円

出典:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業|Python Winner(2026年10月20日確認)

返還額は、受講料の税抜金額をもとに計算されています。

2段階目の返還は、2027年4月30日までに転職した人が対象です。

出典:同上

正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトも、在職者に含まれます。

自分が対象に当たるかは、説明会や相談の場で確かめるのが確実です。

Python Winnerでは、無料カウンセリング/受講相談への参加を通じて、制度の使い方を相談できます。

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ほかのスクールの対象講座の調べ方は、「教育訓練給付金・補助金が使えるAIスクールはどれ?」で解説しています。

つまづきポイント

  • 補助金を自分で申請しようとする:補助は事業者に支払われる仕組みです。個人は、対象の事業者の講座に申し込みます。

  • 転職を考えていないのに申し込む:対象は、勤め先を変える転職を目指している人です。

  • 相談の前に会社を辞めてしまう:登録時と初回面談時に在職していることが条件です。退職の時期は、相談の前に決めないようにしましょう。

  • 2段階目の返還を前提に予算を組む:追加の返還には、転職と1年間の継続就業が必要です。まずは1段階目の金額で負担を考えましょう。

まとめ

リスキリングの補助金は、個人でも使えます。

ただし、補助金は事業者に支払われ、個人は対象講座の受講料が軽くなる形で受け取ります。

対象は、在職中で勤め先を変える転職を目指す人で、補助の上限は合わせて56万円です。

制度の内容や受付の状況は変わる場合があるため、最新の情報は公式サイトと各事業者で確認してください。

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