結論から言うと、ITパスポート試験にも生成AIに関する内容が含まれています。

2024年4月の試験から、シラバスに生成AIの仕組み・活用例・留意事項に関する項目が加わりました。

出典:ITパスポート試験におけるシラバスの一部改訂について|IPA(2026年10月11日確認)

ただし、ITパスポートはITの基礎知識を幅広く問う試験です。

生成AIだけを深く学ぶ試験ではありません。

この記事では、シラバスのどこに生成AIが入っているかを確認し、G検定・生成AIパスポートとの違いを整理します。

ITパスポート試験の概要

ITパスポート試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する試験です。

社会人やこれから社会人になる人が備えておくべき、ITの共通的な基礎知識を問います。

項目 内容
試験時間 120分
出題数・形式 100問(小問形式)、四肢択一
実施方式 CBT方式で随時実施
受験手数料 7,500円(税込)
合格基準 総合評価点600点以上、かつ3分野それぞれ300点以上(いずれも1,000点満点)

出典:ITパスポート試験|IPA、スケジュール、手数料など|IPA、試験要綱 Ver.5.6|IPA(いずれも2026年10月11日確認)

3分野とは、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系です。

総合点が足りていても、1つの分野が300点に届かなければ不合格になります。

シラバスのどこに生成AIが出てくるのか

最新のシラバス(Ver.6.5)で、生成AIに関わる主な項目は次のとおりです。

分野 項目 主な用語・内容
ストラテジ系 AIの利活用 生成AI、マルチモーダルAI、生成AIの活用(文章の添削・要約、アイディアの提案、画像生成など)
ストラテジ系 AIを利活用する上での留意事項 ハルシネーション、ディープフェイク、AIサービスのオプトアウトポリシー
ストラテジ系 著作権・個人情報など AIが学習に使うデータ、AIが生成したデータについての留意点
テクノロジ系 AIの技術 大規模言語モデル(LLM)、プロンプトエンジニアリング、ディープラーニング

出典:「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5|IPA(2026年10月11日確認)

ストラテジ系では、生成AIを仕事でどう使うか、何に気をつけるかが中心です。

テクノロジ系では、生成AIを支える技術の基本的な考え方が問われます。

IPAは、生成AIに関するサンプル問題も公開しています。

出典:ITパスポート試験におけるシラバスの一部改訂について|IPA

G検定・生成AIパスポートとの違い

生成AIに関わる3つの試験を比べると、次のようになります。

項目 ITパスポート 生成AIパスポート G検定
実施団体 IPA(情報処理推進機構) 一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA) 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
出題の範囲 ITの基礎知識全般(生成AIはその一部) 生成AIの活用方法、リスクとルール AIの仕組み、機械学習・ディープラーニング、法規制
試験時間・出題数 120分・100問 60分・60問 100分・145問程度
受験料(一般・税込) 7,500円 11,000円 13,200円

出典:ITパスポート試験|IPA、スケジュール、手数料など|IPA、生成AIパスポート試験概要|GUGA、G検定とは|JDLA公式(いずれも2026年10月11日確認)

大きな違いは、生成AIが「試験の一部」か「試験の中心」かです。

ITパスポートでは、生成AIは幅広い出題範囲のひとつにすぎません。

生成AIパスポートとG検定は、AIそのものを中心に学ぶ試験です。

目的別の選び方

選ぶときの目安は次のとおりです。

  • ITの基礎から幅広く身につけたい:ITパスポートが合います。

    セキュリティや経営、ネットワークの基礎もあわせて学べます。

  • 生成AIを仕事で安全に使いたい:生成AIパスポートが合います。

    活用方法とリスクに絞って学べます。

  • AIの仕組みまで理解したい:G検定が合います。

    機械学習やディープラーニングの考え方まで学べます。

  • データを使って仕事の判断をしたい:DS検定(データサイエンティスト検定)も選択肢になります。

    日程と難易度は「DS検定とは?」で紹介しています。

ITの基礎も生成AIも学びたいとします。

その場合は、ITパスポートで土台を作ってから、生成AIの試験に進む順番も考えられます。

生成AIパスポートとG検定の詳しい比較は、「生成AI資格おすすめ比較|初心者はどれを選ぶべきか」で紹介しています。

つまづきポイント

  • 生成AIの対策だけで合格を目指す:生成AIは出題範囲の一部です。

    3分野すべてで基準点が必要なため、全体をまんべんなく学びましょう。

  • 古い教材で勉強する:シラバスは改訂されています。

    教材を選ぶときは、対応しているシラバスのバージョンを確認しましょう。

  • 「生成AIパスポート」と取り違える:名前が似ていますが、実施団体も出題範囲も別の試験です。

    申し込む前に、試験名と実施団体を確認しましょう。

まとめ

ITパスポート試験には、2024年4月から生成AIに関する内容が含まれています。

ただし生成AIは出題範囲の一部で、ITの基礎知識全般が問われます。

生成AIを中心に学びたいなら、生成AIパスポートやG検定も選択肢になります。

受験料や試験の内容は変わる場合があるため、申し込む前に公式サイトで最新の情報を確認しましょう。

さらに深く使いこなすには

資格の勉強は独学でも進められます。

学んだ内容を実務で使えるようにするには、スクールで体系的に学ぶ方法もあります。

そもそも資格を取るべきか迷っている方は、「AIスキルは資格を取るべき?」で判断基準を整理しています。

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